高齢期に人生の残り時間が少なくなると、自分の持つ資源を、より心理的に満足できる目標や活動に注ぎ込もうとする傾向を説明する心理学理論として、最も適切なものを1つ選べ。
1 .持続理論
2 .離脱理論
3 .社会的コンボイ理論
4 .社会情動的選択性理論
5 .補償を伴う選択的最適化理論
この過去問の解説 (2件)
高齢者の主要な理論に関する問題です。
過去問でも頻出ですので、よく覚えておく必要があります。
選択肢1. 持続理論
持続理論は、「高齢者は今まで行ってきた活動や社会的役割を持続して行っていく事で、社会が安定する」という理論です。
選択肢2. 離脱理論
「高齢者は、社会からの離脱を望み、社会はそれをサポートすべきである」という理論です。
選択肢3. 社会的コンボイ理論
コンボイは「護衛艦」を意味し、社会的コンボイ理論では個人を取り巻く多層的な社会のネットワークの事を指します。
選択肢4. 社会情動的選択性理論
高齢になると、人間は自分の持つ資源を情動的な満足を得られる事に注ぎ込む選択をするになるという理論です。
設問はこれに当たります。
選択肢5. 補償を伴う選択的最適化理論
保証を伴う選択的最適化理論とは、SOC理論とも呼ばれます。
加齢に伴う能力の低下に対する適応のための方略を示しています。
若い頃よりも狭い領域に対し、特定の目標に絞りこみ(選択)、機能低下を補う手段を獲得して喪失を補う(補償)、その狭い領域や目標に最適な方法で、適応していく(最適化)とされています。


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